ご先祖様や友の供養をと、あるご利用者と一緒に墓参りにいきました。
その方は、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)のパイロットとして、戦争の時代を過ごし、いつも陽気に話をされるのですが、道中は話しかけても「うん」とか「そう」という返事しかかえってきません。どうしたものかと思いつつ、黙ってついていきました。墓標を前に、かたく握り締められ、ぶるぶる震えている拳を真近にみたとき、その心情や深い悲しみを覗いてしまったことと、心に秘めて過ごされてきた戦後を思い、肩に手をかけることしかできませんでした。
御花がそえられ、綺麗に整備された墓石のそばで、多くの無縁仏、卒塔婆や判別することも困難な昔の墓碑銘に囲まれながら、先の大戦で亡くなられた方々だけでなく、それぞれの人生を生き、暮してきた幾千もの人々の生き様に思いを馳せました。
先日読んだ、「今日われ生きてあり」(神坂次郎 新潮文庫)と「永遠の0(ゼロ)」(百田尚樹 講談社文庫)を思いだし、「今の日本はあの頃思いを託した、夢に描いていた世界なのか」、と。。。
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